スマート家電が普及し
・声で家電を操作する。
・帰宅時に暖かくなっているように、外出先からスマートフォンでエアコンをつける。
・外出先からテレビ番組の録画予約をする。
・Webカメラ内蔵の餌やり機で、スマートフォンでペットの様子を見る。
様々なことができるようになりました。
しかし、これらのスマート家電を試用するうえで私たちが気を付けることはないのでしょうか。
LG社製のロボット掃除機をハッキングすることで、掃除機に内蔵された動画カメラで家庭内を盗撮できていしまう不具合が発見されました。
https://forbesjapan.com/articles/detail/18458
(外部サイトへリンクします)
ロボット掃除機には、部屋の状況(壁があるか、段差はないか等)を把握するためにカメラがついています。そのカメラの画像を赤の他人がインターネット経由で好きなだけ見ることができてしまう、という不具合が見つかった、という話です。もし、自宅にいるときにその掃除機を動かしていたら、もし、お風呂上りで裸でいたら・・・考えるだけでぞっとしますね。または、留守の間、家の間取りを全て見られてしまい、泥棒に入られる可能性もあります。(家庭内にある掃除機にハッキングできているのであれば、自宅の住所など簡単にわかります。)
今回の件は、 チェックポイント・ソフトウェア・テクノロジーズという情報セキュリティ会社が不具合を発見して、製造元であるLG社に報告し、その報告を受けてLG社がプログラムの問題点を修正したようです。製品の使用者は、自分でアップデート (機械の中に入っているプログラムを最新版に書き換える作業)することで不具合が解消されるため、盗撮されることはなくなります。
ここで重要なのは、いくら製品の製造元がアップデートプログラムを配信したところで、利用者がそのことに気づき、自分で機器等を操作してアップデートを行わないと問題(今回の記事でいえば、掃除機によって盗撮されること)が解決しないということです。当然製造元は、自社製品の利用者にアップデートを行うように促す連絡(予め登録されたEメールアドレスへのメール配信等)をしているかと思いますが、(今回の件でLG社がどのように利用者へ連絡したかは未確認です。)自分自身で情報を取りに行く(確認する)意識が必要です。また、アップデートの方法が分からなければ、問題を解決することはできません。これらスマート家電を使うには、「自分で製品の危険性を判断する。」、「製品に不具合が見つかっていないか、定期的に調べる。」、「メーカーからアップデートプログラムが公開された場合は、自分自身でアップデートを行う」能力が必須になります。
私は、スマート家電を買わないから関係ない、と考える方もいらっしゃるかともいますが、今後IT技術の進展に伴い、ほぼ全ての機器がスマート家電になる可能性は十分あります。5年後、10年後には、利用者が望む望まないにかかわらず家庭内の家電製品がインターネットに接続し、いつでも盗撮等により利用者のプライバシーが世界中に公開されるリスクを負うことになるのです。現代社会に生きる以上、情報通信技術に関する最低限の知識を身につけ、自身が使っている製品にどのようなリスクがあるのか、それを回避するためにはどうすればよいのか、を自ら調べる力が必要です。
弊社では、スマートフォン、パソコン、スマート家電等ご家庭内にある情報通信機器の安全な使い方・皆さんのプライバシーの守り方を分かりやすくお伝えしています。ご家庭に訪問し、情報漏えいの危険性を無料診断いたします。ぜひ、一度お問合せください。
あなた自身、あなたの家族を情報漏えいの危険性から守ることができるのは、あなたしかいないのです。